Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ばんきく

晩菊

林 芙美子

Lesen Sie 晩菊 (ばんきく) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.998 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

と云った。へえ、そうなのと、きんはウイスキーの瓶を持って、田部のグラスにすすめた。田部は美味そうにきゅうとグラスを空けて、自分もきんのグラスにウイスキーをついでやった。「いい生活だな」「あら、どうして?」「外は嵐がごうごうと吹き荒さんでいるのにさ、君ばかりは何時までたっても変らない……不思議な人だよ。どうせ、君の事だから、いいパトロンがいるンだろうけど、女はいいな」「それ、皮肉ですか? でも、私、別に、田部さんに、そんな風な事云われる程、貴方に御厄介かけたって事ないわね?」「憤ったの? そうじゃないンだよ。そうじゃないンだ。あンたは倖せな人だって云うンだよ。男の仕事って辛いもンだから、つい、そンな事を云ったのさ。いまの世は、あだやおろそかには暮せない。喰うか喰われるかだ。僕なンか、毎日ばくちをして暮しているようなもンだからね」「だって、景気はいいンでしょう?」「よかないさ……あぶない綱渡り、耳鳴りがする位辛い金を使っているンだぜ」きんは黙ってウイスキーをなめた。壁ぎわでこおろぎが啼いているのがいやにしめっぽい。田部は、二杯目のウイスキーを飲むと、荒々しくきんの手を火鉢越しにつかんだ。