Japanische Klassiker mit Furigana
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ダーク・ミニスター
暗黒公使
夢野 久作
Lesen Sie 暗黒公使 (ダーク・ミニスター) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.561 Zeichen · 420 Bildschirme
の出来事を直感したり、将来の一大事変を予知した話が、屡々世に伝えられている実例がある。しかし、これは余程修養の積んだ、悟りの開けた人間に限った話で、吾々のような俗物が、いつもかもそんな澄み切った、超人的な気持ちで澄まし込んで、無線電信のアンテナ見たいに、ふんだんに第六感ばかりを感じている訳には行かない。だから、これは第一種の特別の部類として敬遠しておく事にするが、しかしながら、かような第六感を感じ得るのは何もそんな名僧知識に限ったものではないのである。吾々のようなありふれた俗物でも、時々、名僧知識と同様の何の気もない無心状態になって「第六感」を受けている場合は屡々あり得るので、その場合を私は又、仮りに二種類に分けて考えているのである。
その第一種は昔から俗に云う「虫の知らせ」という奴で、細かく分けると「鴉鳴きが悪い」とか、「下駄の鼻緒が切れた」とか「鼬が道を切った」とか、又は「夢見が悪い」とか「鳥影がさした」とかいうあれである。これはその人間の第六感が或る事を感じていながら、まだ意識のうちに現われて来なかったのが、そんな出来事に出会った拍子にひょいと現われて、何かの異変を知らせているので、決して迷信とか旧弊といって排斥すべきものではないのである。