Japanische Klassiker mit Furigana
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こうや
曠野
小川 未明
Lesen Sie 曠野 (こうや) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.963 Zeichen · 6 Bildschirme
ただ、小鳥だけが、まれにきて枝にとまって翼を休めました。中でも渡り鳥は、旅の鳥でいろいろの話を知っていました。街の話もしてくれれば、港の話もしてくれました。もっときけばなんでも教えてくれるのであったが、松の木は、自らは経験のないことで、ただ渡り鳥のする話をきいて、世の中の広いということを悟るだけです。
「なぜ、私は、あなたのような鳥に生まれてこなかったんでしょう。」と、松の木がいいますと、
「そんなことをうらやんではなりません。あなたは、これから百年、二百年と生きられるからです。もっと、いろいろのことを見たり、聞いたりなさるでしょう。私たちは、明日もわからぬ命です。なにが幸福か、不幸かということは、神さまだけにしかわかるものでありません。」と、渡り鳥はいいました。
「もし、またこの近傍をお通りのときは、ぜひここへきて休んでください。そして、おもしろい話をきかしてください。」
「きっと、まいりますよ。」
そういって、渡り鳥は去ったのでした。こういうようなことが、これまでに何度あったでしょう。二度と同じ渡り鳥で、たずねてくれたものはなかったのです。
「あの赤い小鳥は、どうしてもうそつきとは思えなかったが、身の上に変わりがあったのでなかろうか。