Japanische Klassiker mit Furigana
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げっせかいばっしょうき
月世界跋渉記
江見 水蔭
Lesen Sie 月世界跋渉記 (げっせかいばっしょうき) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.132 Zeichen · 19 Bildschirme
極めて小さな穴だが月野博士は注意してその中を覗いていたが、何を思ったか洋寸を出して火を点ずるとパッと火が付いた。博士は大喜びで四辺の石を少しばかりとりのけてその中に飛び込み、中から手招きをするので、いずれも中に這入ると博士は仮面を脱いで、
「この穴には空気が充満している。」
今度は声が聞えた。
「これは何かの具合でこの穴にずっと昔の空気が残っていたんだ。」といいながら又懐中洋燈を点じてそれを高く翳して隈なく四辺を見回した。
一行のいる処は八畳敷ほどの処であるが、その横に一間四方ほどの洞があって、そこから先きは何丁あるか判らないほど深いらしい。それは助手が奥へ向って石を投じて見たその反響でも大概は判っている。
月野博士は非常に喜ばしげな顔付で、
「いや難有い難有い。何にしてもこれだけ大きな空気孔があれば、余程長い間吾々は呼吸には困難しないから、この間に緩々探検もしたり、飛行器の修繕も出来るというものだ。」
と雀躍していたがやがて、
「しかしこうしている中にもこの中の空気が飛散すると大変だから、至急に入口を塞がなければならない。」
「僕らが道具を持って来ましょう。