Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼうがくととうきょう
望岳都東京
木暮 理太郎
Lesen Sie 望岳都東京 (ぼうがくととうきょう) von 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.243 Zeichen · 61 Bildschirme
所が、相変らず何か一生懸命書いて居るので、安心したように降りて行ったことなどがありました。或日のこと閣上で一時間二銭の双眼鏡を借りて、秩父の山を物色して居ますと、雲取山と芋ノ木トッケとの間に甲武信岳らしい幻影のようなものをちらと認めたので、はっと思って之を確めようとしましたが、建物は二十年とかの保証年限をとうに過ぎた古いものなので、風の強い日はブルブル震えます。其処でスケッチするのですから容易でありません。此日も手が震えて、双眼鏡の中で山が躍っています。それに安眼鏡で倍率も小さい為に、何山だか遂に見究められなかったのであります。夫で早速中村清太郎君の処へ行って其話をしましたが、甲武信が見えるなんてそんな筈はなかろうと、中々頑強に抵抗してうんと言いません。それで今度は八倍の双眼鏡を持って行って、正に甲武信に相違ないことを確め、そのことを中村君に書き送ってやった所が、どうも大変なことになったなアという返事を呉れました。其の時に甲武信の左に木賊山らしいものが見え、左の斜面にガレがあって雪が白く積っている、それが特徴であります。それで多分木賊山に相違ないだろうと思って、市中をあっちへ行きこっちへ移り、場所を変えて漸く木賊山であることを確めましたが、場所を変えている中に三宝山が見えることを発見したのでありました。