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Japanische Klassiker mit Furigana

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きのこせっぽう

木の子説法

泉 鏡花

Lesen Sie 木の子説法 (きのこせっぽう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.107 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

これなら干ぼしになったら、すぐ羽にかわって欄間を飛ぶだろうと思ったほどです。いいえ、天人なぞと、そんな贅沢な。裏長屋ですもの、くさばかげろうの幽霊です。

その手拭が、娘時分に、踊のお温習に配ったのが、古行李の底かなにかに残っていたのだから、あわれですね。

千葉だそうです。千葉の町の大きな料理屋、万翠楼の姉娘が、今の主人の、その頃医学生だったのと間違って。……ただ、それだけではないらしい。学生の癖に、悪く、商売人じみた、はなを引く、賭碁を打つ。それじゃ退学にならずにいません。佐原の出で、なまじ故郷が近いだけに、外聞かたがた東京へ遁出した。姉娘があとを追って遁げて来て――料理屋の方は、もっとも継母だと聞きましたが――帰れ、と云うのを、男が離さない。女も情を立てて帰らないから、両方とも、親から勘当になったんですね、親類義絶――つまるところ。

一枚、畚褌の上へ引張らせると、脊は高し、幅はあり、風采堂々たるものですから、まやかし病院の代診なぞには持って来いで、あちこち雇われもしたそうですが、脉を引く前に、顔の真中を見るのだから、身が持てないで、その目下の始末で。