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Japanische Klassiker mit Furigana

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きのこせっぽう

木の子説法

泉 鏡花

Lesen Sie 木の子説法 (きのこせっぽう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.107 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

……ぼくは店用で行って知ってるよ。……果報ものだね、きみは。……可愛がってくれるだろう。雪白肌の透綾娘は、ちょっと浮気ものだというぜ。)

と言やあがった……

その透綾娘は、手拭の肌襦袢から透通った、肩を落して、裏の三畳、濡縁の柱によっかかったのが、その姿ですから、くくりつけられでもしたように見えて、ぬの一重の膝の上に、小児の絵入雑誌を拡げた、あの赤い絵の具が、腹から血ではないかと、ぞっとしたほど、さし俯向いて、顔を両手でおさえていました。――やっと小僧が帰った時です。――

(来たか、荷物は。)

と二階から、力のない、鼻の詰った大な声。

(初茸ですわ。)

と、きっぱりと、投上げるように、ご新姐が返事をすると、

(あああ、銭にはならずか――食おう。)

と、また途方もない声をして、階子段一杯に、大な男が、褌を真正面に顕われる。続いて、足早に刻んで下りたのは、政治狂の黒い猿股です。ぎしぎしと音がして、青黄色に膨れた、投機家が、豚を一匹、まるで吸った蛭のように、ずどうんと腰で摺り、欄干に、よれよれの兵児帯をしめつけたのを力綱に縋って、ぶら下がるように楫を取って下りて来る。