Japanische Klassiker mit Furigana
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きのめだち
木の芽だち
宮本 百合子
Lesen Sie 木の芽だち (きのめだち) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.941 Zeichen · 10 Bildschirme
文化の波音は、その社会、その地方のいのちの動きの歌である。解放への羽づくろいの気配なのである。
このことは、今日、地方に紙があり、印刷能力があるという偶然以上の意義をもっていることとして、十分に会得されなければならないと思う。
今はじめて、私たちは公然として人民たる自分を生かしはじめた。私たちの文化も、漸々これから私たちのものとして成長しはじめようとしている。あらゆる日本の隅々から、あらゆる日本の町々から、日本の人民の議論と、笑いと、真摯な物語りとやさしい心情の流露とが溢れて、荒廃した日本を沃土としなければならないのである。
日本は、このように小さい島である。けれども、南と北に弓なりに張られていて、地方の文化的テムペラメントは貧しいということは出来ない。それらは、より豊かにより豊かにと、成育しなければならないのである。
そして、小さいながらも充実した文化をもつ人民の日本として、晴れ晴れと、自信にみちた明るい瞳をもって世界に登場しようと希うのである。〔一九四六年五・六月〕