Japanische Klassiker mit Furigana
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このはやまめ
木の葉山女魚
佐藤 垢石
Lesen Sie 木の葉山女魚 (このはやまめ) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.172 Zeichen · 3 Bildschirme
味が劣って釣っても食べ物にならないのである。
ところが、二年子のまだ腹に子を持たない山女魚は、秋になっても体色も変わらず肉も落ちず、青色の鱗の底に紫色の光沢を浮かべて活発に泳ぎ回っている。体側に並んだ小判型の斑点は、その麗谷に一層の美を添えているかのように見えるのである。大きな口の上にチョコンとついた丸い眼。いかめしくもあるが、おどけた風でもある。この二年子が落葉を浮かべて流れる渓流を里の村近くへ下ってくる。秋の山女魚釣りは、親を狙うよりも、子を狙うのを本筋としてきた。
木の葉山女魚を釣るのは、盛夏のころ親山女魚を釣るよりも楽である。竿は二間か二間半の軽いもの。胴のしっかりした穂先のやわらかい竿がよろしい。仕掛けの全長は竿の長さだけで錘から上四、五尺を一厘二毛柄のテグスにして、鈎素は八毛か一厘柄のテグス五寸くらい。鈎は袖型の六分か七分でよかろう。錘は板鉛を使って、一匁の十分の一か二もあればいい。それから錘の上一尺五寸ばかりのところへ、水鳥の白羽を移動式につける。これは、目標といって、魚が餌に当たった時の目印にするのである。
秋の山女魚は深い淵の渦巻くところに、上流からくる餌を待って群れている。