Japanische Klassiker mit Furigana
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みらいのちかせんしゃちょう
未来の地下戦車長
海野 十三
Lesen Sie 未来の地下戦車長 (みらいのちかせんしゃちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.930 Zeichen · 85 Bildschirme
なにしろこの地下戦車は、土の中ではどんどん走るのかもしれないが、地上では、進退が甚だ自由でない。それというのが、この戦車には、地上を走る車輪さえついていないのであった。
「どえらいことになりましたね」
少佐のそばに目を丸くして立っていた萱原という古強者の小隊長が、少佐に向っていったことである。
危険信号
「なにごとも、体験じゃ。とはいうものの、この地下戦車を目的物にあてがってやるまでに、いやに世話がやけるねえ」
「はあ。やっぱり、これは車輪が入用ですなあ」
「岡部伍長は、この次には、車輪をつけるといいだすだろう」
「いや、少佐どの。この次には、岡部は、砲弾みたいに、火薬の力でこの地下戦車を斜面へうちこんでくれなどといい出すのじゃありませんかなあ」
「うむ、いいだしかねないなあ、岡部のことだから……」
そのうちに、用意が出来た。
地下戦車の鼻さきが、やわらかい赤土の中にすこしばかり入った。そして牽引車は、後に退いた。
「では、始めます」
地下戦車の蓋があいて、岡部伍長が顔を出し、信号旗をふった。
加瀬谷少佐は、それにこたえて、手をふった。
岡部が中に引込むと、また一つの首が、出てきた。