Japanische Klassiker mit Furigana
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とうきょうようさい
東京要塞
海野 十三
Lesen Sie 東京要塞 (とうきょうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.341 Zeichen · 37 Bildschirme
もし呑むんだったら、わしの家で呑め、それなら間違いもなくて済むからと、あれほど云って置いたのに、これじゃしようがないじゃないか」
と見舞いに来たのか、叱りに来たのか分らない親方五郎造だった。
「親方、当人は相当ひどい怪我をしているんですよ。それに私が通りかからなきゃ、命を落とすところだったんです。あまりガミガミ云っちゃ可哀そうですよ」
と、隅に腰を下ろしていた髭蓬々の男がいった。彼は病院で借りたのらしい白いネルの病衣を二枚重ねて着ていた。
「おお、お前さんでしたね、わしのところへ知らせて下すったのは。そして吉も助けてもらって、どうも今度は、たいへん御厄介になって済みませんです」
「いや、なんでもありゃしません」
「いずれ後から、御礼はいたします」
「その御心配には及びませんよ」
そういったこの男の言葉は、偽りがなかった。自分で抛げこんで置いて、自分で助けたんだから、礼をされる筋合はない筈だった。
五郎造は、病人の枕許でひどく弱ったらしい顔をしていた。それは病人の容態に対する心配だけではないように思われた。
「……ちょっ、仕様がねえやつだ。これじゃ云訳が立たないや。