Japanische Klassiker mit Furigana
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そめきちのしゅぼん
染吉の朱盆
国枝 史郎
Lesen Sie 染吉の朱盆 (そめきちのしゅぼん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.824 Zeichen · 35 Bildschirme
……俺等お前の話を聞くと、ピシッと心に響いたことがあった。染吉の朱盆の真紅の色と、染吉の衰死という奴さ! ……こいつァ紅毛人の話だが、或る画家がいい色を出すため、自分の体から血を取って、絵具がわりに使ったというが、ははあそれでは染吉という男も、朱盆にそいつを使ったかもしれねえ。朱盆がマア、それはそれとして、俺の手掛ている難事件、いい若い者が姿をかくし、帰って来ると衰死してしまう、こいつに宛てはめたらどうだろうとな? どこかに悪い奴が屯していて、人間の生血を、絞るんじゃァないかな? ……で俺は出かけたってものさ。染吉の朱盆を手に入れてみよう、そうしてそいつを蘭医にでも頼んで、血が雑っているか雑っていないか、真ッ先に調べて貰うことにしよう。朱盆さて古道具屋へ行ってみたが、思うように手に入らねえ。数が少なくて高いんだ。ところがどうだろう凄いような美人が、俺等の邪魔でもするように、先廻りをして買い占めるじゃァねえかそうだよ染吉の朱盆をな、こいつ怪しいと思ったので俺等ドンドン後をつけてみた。すると今度はその女が植甚の店先へ立つじゃァねえか! 知っているだろうが卸問屋だ。