Japanische Klassiker mit Furigana
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とうりんどうのさとうづけ
桃林堂の砂糖づけ
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 桃林堂の砂糖づけ (とうりんどうのさとうづけ) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.306 Zeichen · 5 Bildschirme
毎日トラックに八十台のフルーツ・ケーキがつくられ、それが全米に送り出されている。
桃林堂は、新鮮な野菜や果物の砂糖づけをつくっているが、全部手仕事で、家の人たちと、少数の手伝いだけで、自分の家の片隅で全部やっているという話である。一日にトラック八十台の製品を出している家の主人と、かやぶきの旧家で、蕗やセロリーの砂糖づけをつくっている主人との対面は、ちょっと面白いかもしれない。
これに限るということになって、奈良を案内したあと、八尾へ立ちよった。結果は上首尾で、この東西両極端の対照は、非常に面白かった。
桃林堂のことは、関西の方には、珍しい話でもなかろう。しかし初めて訪ねた私には、非常な驚きであった。今頃よくこういう人たちがいたか、という驚きである。
小雨の中を、私たちは、二、三度桃林堂への道をききながら、八尾の町に車を馳せた。大都会の場末らしい感じの町で、こんなところに、大橋さんの説明にあったような家があるかと、ちょっと妙な気持であった。しかし桃林堂へ着いてみると、なるほどと思った。大きいかやぶきの母屋の屋根が、雨空を背景に、どっしりとおさまっている。