Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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がっきのせいめい

楽器の生命

小川 未明

Lesen Sie 楽器の生命 (がっきのせいめい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.679 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

校長は、どんなに喜んだでしょう。また、音楽の教師は、どんなにこのオルガンを弾くのをうれしがったでしょう。

「みなさんは、この上等のオルガンに歩調を合わせて愉快に体操をすることもできれば、また、歌うこともできます。」と、先生は、生徒らに向かっていいました。

小学校は、小高いところにありました。学校の窓からは、よく紫色の海が見えました。窓の際には、オレンジの木があって、夏は、白い香りの高い花が咲きました。そして、秋から冬にかけては、真っ黄色に実が熟したのであります。

若い女の教師は、日が暮れるころまで、独り学校に残ってオルガンを鳴らしていることがありました。また、男の教師も、おそくまでこのオルガンを弾いていることがありました。オルガンの愉快な音色は、紫色の海の上までころげてゆきました。この楽器で体操や、唱歌をならった子供らは、いつしか大きくなって、娘たちは、お嫁さんになり、男は、りっぱに一人まえの百姓となりました。けれど、その人たちは、子供の時分にきいた、愉快なオルガンの音をいつまでも思い出したのであります。

長い年月の間に、学校の先生は、変わりました。