Japanische Klassiker mit Furigana
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シルーエット
横顔
上田 進
Lesen Sie 横顔 (シルーエット) von 上田 進 (うえだすすむ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 774 Zeichen · 2 Bildschirme
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1
壊滅した――と言う
そうかも知れないと思う
健在だ――と言う
そうかも知れないと思う
地下に追込められたものは
益々深く地下に潜り込んだのだ
俺達にはてんで見当がつかなくなったのだ
2
汽笛の白い蒸気が
灰色の空にちぎれ飛んだ
午前六時の川風が
雪交りの雨を赤煉瓦に叩きつけ
脂染みた硝子窓をゆすぶった
肩をすぼめた俺達の行列が
鉄門の外にまだ長くつづいていた
3
泥んこの通路がやけに癪に触る
癪に触るから大股で歩いて行く
口の開いた護謨長の鼻先に
ビラが落ちて来た
顔を上げると頭の上に
赤や黄のビラが舞っていた
風が一吹き強く吹いて
霙の中にビラが一段と激しく散った
むこうを見た
厚いコンクリの塀が立ってるだけだった
4
何処から舞って来たのか?
どんな人が撒いたのか?
俺達は知らなかった
「俺達の中に居る人かも知れぬ」
――だが、たしかに、今、此の手に
俺達はビラを握っている
日本共産党のビラを!
これは夢じゃない
そら、ひっぱたかれたら痛かろうが?
本当だ!
5
衣兜じゃ駄目だ
肌へつけときな
よし……いやもう一度見て
左の下の隅の五つの文字
見つめていると
レーニンの顔になって
笑い出して
躍り出して
ぼやけた……
いけねえ、涙で鼻がつまって