Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はしのした
橋の下
山本 周五郎
Lesen Sie 橋の下 (はしのした) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.189 Zeichen · 25 Bildschirme
――人柄も悪くない、なにかわけのある夫婦だろう。
城下の人たちはそう云って、着古した物などを、わざわざ持っていってやる者もある、という話を聞いたこともあった。
「では、――」と若侍が云った、「邪魔をさせてもらおう」
老人はどうぞと云い、掛けてある鍋をおろすと、うしろから蓆を取り出して、焚火の脇へ敷いた。蓆は新しいもので、まだ甘ずっぱいような藁の匂いがしていた。若侍は刀をとってから、その上に腰をおろし、そしてまわりのようすを眺めた。
頭上には土合橋が屋根になっていた。水の干いた河原に坐って見あげると、おどろくほど高いが、それでも屋根の役をすることはたしかであった。橋のつけねには石が組んであるが、その石垣と橋桁のあいだに三尺ほどの隙間があり、二三の包の置いてあるのが見えた。おそらく、そこが老人たちの寝場所になるのであろう。若い侍はそう思いながら、ふと眼を細くした。そこに置いてある包の一つから、刀の柄が見えたのである。眼をとめて見ると、それは紛れもなく刀の柄であった。
老人は焚火に湯沸しを掛けていた。焚火には太い枯枝を三叉に立て、結びめのところに鉤がさがっている。