Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はしのした
橋の下
山本 周五郎
Lesen Sie 橋の下 (はしのした) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.189 Zeichen · 25 Bildschirme
むすび、私にとってはなつかしいあだ名です、――彼は口かずが少なく、ふだんはごく温和しいが、いざとなると決してあとへはひかぬ性分でした、三度もどなりつけたので、もう帰るかと思うとやっぱりついて来る、なんにも云わずに、黙ってうしろからついて来るのです、私は振返ってまた云いました。
――どうしてついて来るんだ。
すると彼は答えました。
――だって、友達だもの」
老人は口をつぐみ、眼をつむって暫く沈黙した。若侍はそっと老人を見たが、すぐにその眼をそらし、両手で持っている湯呑を静かにまわした。
「だって、友達だもの」と老人はくり返し、それからまた続けた、「もし正確にいうなら、二人が兄弟より親しくなったのは、それからあとのことだったでしょう、彼は学問もよくできましたし、武芸でもめきめき腕をあげました、十五六のころから家中の注目を集め、将来ぬきんでた出世をするだろうと云われたものです、そして彼もまた、その世評の正しいことを立証したのですが、――」
老人は焚火の上から湯沸しをおろし、脇にある鍋を取って掛けた。使い古した鉄鍋で、もとのつるは毀れたのだろう、つるの代りに麻の細引が付けてあった。