Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme
通されたのは、大きな炉の切ってある十畳ほどの広い部屋だった。老人は、
「さあ、あぐらをかいておあたり。寒かったろうな。……何でも、今きくと、藁小屋に寝ていたそうじゃが、あんなところで眠れるかの。」
と、自分も炉のはたに坐って、茶をいれ出した。
「ふとんより温かいです。」
大沢が朴訥に答えた。
「ほう。そんなもんかの。で、飯はどうした、まだたべんじゃろ。」
と、老人は柱時計を見て、
「今から炊かしてもええが、もうみんな寝てしもうたで、今夜は芋でがまんするかの。芋なら炉にほうりこんどくと、すぐじゃが。」
時計は、もう十二時をまわっていた。大沢は微笑しながら、
「芋をいただきます。」
「そうしてくれるかの。」
と、老人は自分で立ち上って台所の方に行った。三人は顔を見合わせた。大沢は笑ってうなずいてみせたが、恭一と次郎とは、まだ硬ばった顔をしている。
間もなく老人は小さな笊を抱えて来たが、それには里芋がいっぱい盛られていた。
「小さいのがええ。これをこうして灰にいけて置くとすぐじゃ。」
と、老人は自分で三つ四つ里芋を灰にいけて見せ、
「さあさ、自分たちで勝手におやんなさい。