Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme

Aozora Bunko

つかめたようでも、いざとなると、やはり一つ一つの事がらの正邪善悪にこだわりたくなったり、自分を偽って聖人君子の真似をしたり、或はいい加減に妥協してしまったりしたくなるんだ。」

「わかりました。」

と、大沢は、膝の上に立てていた両腕に力を入れて、まるでどなるように言ったが、すぐ、にやりと微笑して、

「しかし、先生もずいぶん残酷ですね。」

「何が?」

「そんなどえらいことを、先生は、今日、学校で次郎君に要求されたんじゃありませんか。」

「要求なんかしていないよ。」

「でも、次郎君は、先生の言われたことを一所懸命で気にしていましたよ。」

「そりゃあ、気にするはずだ。気にするように言ったんだから。次郎君が気にせんような生徒なら、私もあんなことを言やあしない。」

「じゃあ、気にするだけでいいんですか。」

「いいか、わるいか、それも次郎君が自分で考えるだろう。」

次郎は、すっかり興奮して二人の対話を聞いていた。

「どうだい、次郎君、君、どうする? 宝鏡先生にあやまるんかい。」

大沢がたずねた。次郎は、ちょっと返事にまごついたようだったが、

「僕、もっと考えます。」

と、はっきり答えて、先生の顔を見た。