Japanische Klassiker mit Furigana
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うたのえんじゃくするとき
歌の円寂する時
折口 信夫
Lesen Sie 歌の円寂する時 (うたのえんじゃくするとき) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.623 Zeichen · 28 Bildschirme
一つは、歌の享けた命数に限りがあること。二つには、歌よみ――私自身も恥しながら其一人であり、こうした考えを有力に導いた反省の対象でもある――が、人間の出来て居な過ぎる点。三つには、真の意味の批評の一向出て来ないことである。まず三番目の理由から、話の小口をほぐしてゆく。
歌壇に唯今、専ら行われて居る、あの分解的な微に入り、細に入り、作者の内的な動揺を洞察――時としては邪推さえしてまで、丁寧心切を極めて居る批評は、批評と認めないのかといきまく人があろう。私は誠意から申しあげる。「そうです。そんな批評はおよしなさい。宗匠の添刪の態度から幾らも進まないそんな処に徊して、寂しいではありませんか。勿論私も、さびしくて為方がないのです。」居たけ高なと思われれば恥しいが、此だけは私に言う権利がある。実はああした最初の流行の俑を作ったのは、私自身であったのである、と言う自覚がどうしても、今一度正しい批評を発生させねば申し訣のない気にならせるのである。海上胤平翁のした論難の態度が、はじめて「アララギ」に、私の書いた物を載せて貰う様になった時分の、いきんだ、思いあがった心持ちの上に、極めて適当に現れて居たことを、今になって反省する。