Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうごのさつじん
正午の殺人
Lesen Sie 正午の殺人 (しょうごのさつじん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.888 Zeichen · 28 Bildschirme
あんな時刻になぜラジオが鳴ってたのか、僕には見当がつきませんよ。先生のきくラジオは主としてスポーツと、たまにニュースぐらいのもので、その他の時間は当家のラジオは有って無き存在ですからね。もっとも、時に偶然や気まぐれは過去にも有ったかも知れません。あの日もたまたま気まぐれの日に当っていたのかも知れませんが、とにかくこれも当日の異常の一ツですよ」
このラジオはアケミの記憶によれば神田が唐手の型をやりだす時にスイッチをひねったもので、文作の記憶によっても、彼が到着した時から立ち去る時まで鳴りつづいていたように思われるのである。すくなくとも、誰かが一度とめたり、またひねったりしたような出来事の記憶はなかった。
木曾は云った。
「ふだんなら、僕が室内へ行ってラジオをとめるところですが、当日安川さんが見えてられるときいてたものですから、そのための何かの必要によるものと考えて、ほッたらかしておいたんです。ラジオの鳴ってることは知ってましたとも。異常な事ですからね」
ここにも異常が一つふえたが、やっぱり他殺の確実な証拠にはならない。あとに残った問題は、ピストルが誰の物かということぐらいだ。