Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶしゅうきたいん
武州喜多院
中里 介山
Lesen Sie 武州喜多院 (ぶしゅうきたいん) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.572 Zeichen · 7 Bildschirme
てお頼みなさると鍵をもって来て見せてくれます、その稲葉さんがここの神主様だという、連雀町では大変だ、とこっちは神田の連雀町とばかり受取ったが、やがてこの川越にも連雀町というところがあるのだと気がついたが、然し今日は時間を惜しむからわざわざという気にはならない、そのままここを出て中院の方へ向った。
喜多院はもと北院と書いたもので、ここには北院、中院、南院の三大寺院があったのだ、東院というのは聞かないが南院は今農学校になっている、中院は誰れも気付かない北院より南寄りに一廓をなしているがこの寺は境内といい建築といい荘厳にして清楚、北院のごみごみして汚れたのとは比較にならない、庭にも北院のに劣らない枝垂桜の大木がある。
それからバスに乗ろうと思って北院前へ出て見たが、いくら待っても来ないから近い処の動物園へ入る、入場料五銭、相当のものであった、それから再び北院の境内へ入って葉桜の下のかけ茶屋で団子を食べる、程遠からぬ大宮行の電車停留所へ行って待ち合せている田舎の花嫁さんが角かくしをして、裾模様の着物を着ながら見ているうちにそのお嫁さんがミルクキャラメルかなにかを頬ばりながら大股にさっさと歩き出した、さすがの川越ッ子もそれを見て「あれ、あのお嫁さんはものを食いながら歩いている」