Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

Lesen Sie 死までを語る (しまでをかたる) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 42.739 Zeichen · 85 Bildschirme

Aozora Bunko

へ入っているし(友人と同じように、文筆関係で生活しようと考えている事は大まちがいだ。そんな事で、こんな事をして、愚図愚図していると、大変な事になるぞ)

私は、金を儲ける事を考えかけたが、何れも資本のいる事であった。その内に、女房が

「もう勤められない」

と、云って、初めて、悲しい顔を見せた。

「何うして」

「明日から十月でしょう」

「うん」

「この着物で――歩けないわ」

冬物が、値がいいので、ことごとく入質して、夏物のみである。この夏物と、冬物は交換できないし、金は無いし、女房は、袷を世間の人が来ているのに、単衣で働いていたのである。

「よし、止めろ」

と、私は言下に答えた。社の内情も、少し知っていたし、これ以上、女房に出来ない事をさしてはおけなかった。明日から何うするか、何の見当もつかなかったが、女房が、うつむいて

「勘弁して下さい」

と、いうと同時に

「止めた方がいい、何うにかなる、心配するな」

と、云って、何かしらやろうという力の、湧いてくるのを感じた。

(以下中断)