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Japanische Klassiker mit Furigana

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したいろうそく

死体蝋燭

小酒井 不木

Lesen Sie 死体蝋燭 (したいろうそく) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.917 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

この二、三日、わしはなんともいえぬやるせない心細さを感じてきた。これではなんとかしなければならんと、法信、わしは食べ物も咽喉をとおらぬくらい考え悩んだのだ。

ここにいま燃えているのが、良順の脂肪でつくった蝋燭のおしまいだ。わしは先刻から気が気でないのだ。法信、わしは良順の代わりがほしくなった。わしは、法信、お前を殺したくなった。

こら、何をする! 逃げようったとてもう駄目だ。この暴風雨は、人を殺すに屈竟の時だ。これ泣くな、泣いたとて、わめいたとて、誰にも聞こえやせん。お前はもう、蛇に見こまれた蛙も同然だ。いさぎよく覚悟してくれ、な、わしの心を満足させてくれ、これ、どうかわしの不思議な心をたのしませる蝋燭となってくれ、よう」

和尚に腕をつかまれた法信は、絶大な恐怖のために、もはや泣き声を立てることすらできず、その場に水飴のようにうずくまってしまった。でも、今が生死のわかれ目と思うと、その心は最後の頼みの綱を求めて、思わず歎願の言葉となった。

「和尚さま、どうぞ勘弁してくださいませ。わたしは死にたくありません、どうぞどうぞ、生命をお助けくださいませ」

「ふ、ふ、ふ」