Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しけいのまえ

死刑の前

幸徳 秋水

Lesen Sie 死刑の前 (しけいのまえ) von 幸徳 秋水 (こうとくしゅうすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.243 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

不幸、短命にして病死しても、正岡子規君や清沢満之君のごとく、餓しても伯夷や杜少陵のごとく、凍死しても深草少将のごとく、溺死しても佐久間艇長のごとく、焚死しても快川国師のごとく、震死しても藤田東湖のごとくであれば、不自然の死も、かえって感嘆すべきではないか。あるいは道のために、あるいは職のために、あるいは意気のために、あるいは恋愛のために、あるいは忠孝のために、彼らは、生死を超脱した。彼らは、おのおの生死もまたかえりみるにたりぬ大きなあるものを有していた。こうして、彼らのある者は、満足にかつ幸福に感じて死んだ。そして、彼らのあるものは、その生死ともに、すくなからぬ社会的価値を有しえたのである。

如意輪堂の扉にあずさ弓の歌を書きのこした楠正行は、年わずかに二十二歳で戦死した。しのびの緒をたち、兜に名香を薫じた木村重成もまた、わずかに二十四歳で戦死した。彼らは各自の境遇から、天寿をたもち、もしくは病気で死ぬことすらも恥辱なりとして戦死をいそいだ。そして、ともに幸福・満足を感じて死んだ。そしてまた、いずれも真にいわゆる「名誉の戦死」であった。

もし赤穂浪士をゆるして死をたもうことがなかったならば、彼ら四十七人は、ことごとく光栄ある余生を送って、終りをまっとうしえたであろうか。