Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しご
死後
正岡 子規
Lesen Sie 死後 (しご) von 正岡 子規 (まさおかしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.756 Zeichen · 14 Bildschirme
客観的に自己の死を感じるというのは変な言葉であるが、自己の形体が死んでも自己の考は生き残っていて、其考が自己の形体の死を客観的に見ておるのである。主観的の方は普通の人によく起こる感情であるが、客観的の方は其趣すら解せぬ人が多いのであろう。主観的の方は恐ろしい、苦しい、悲しい、瞬時も堪えられぬような厭な感じであるが、客観的の方はそれよりもよほど冷淡に自己の死という事を見るので、多少は悲しい果敢ない感もあるが、或時は寧ろ滑稽に落ちて独りほほえむような事もある。主観的の方は、病気が悪くなったとか、俄に苦痛を感じて来たとか、いう時に起こるので、客観的の方は、長病の人が少し不愉快を感じた時などに起る。
去年の夏の頃であったが、或時余は客観的に自己の死という事を観察した事があった。先ず第一に自分が死ぬるというとそれを棺に入れねばなるまい、死人を棺に入れる所は子供の内から度々見ておるがいかにも窮屈そうなもので厭な感じである。窮屈なというのは狭い棺に死体を入れる許りでなく、其死体がゆるがぬように何かでつめるのが厭やなのである。余が故郷などにてはこのつめ物におが屑を用いる。