Japanische Klassiker mit Furigana
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さつじんめいろ
殺人迷路
浜尾 四郎
Lesen Sie 殺人迷路 (さつじんめいろ) von 浜尾 四郎 (はまおしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.668 Zeichen · 6 Bildschirme
実は今、あの指紋をもって本省に行かせたのさ、十分か十五分の間にもう一度あれを調べてもって来る。前科の欄と、姓名の欄がかわって来ないことを君の為に祈る」
二木検事はこう云って穴のあく程星田代二の顔をにらみつけた。
しかし星田代二はやはり石のようになったまま一言も発しない。
「そこで君は今日は勿論帰宅出来ぬものと考えなければならぬ。物的証拠は全部君に不利だ。しかし、まだ被害者が如何にして殺されたか。如何なる方法で、何故に? 之らが実はまだ確定出来ていない。今日は之から君を取調べた上で、君には一晩もう一度本庁であかしてもらう。そしてあすから君は十日間市ヶ谷刑務所でくらさなければならぬ」
「え? 市ヶ谷?」
「うん。之は念の為に云っておくが起訴前の強制処分で、刑事訴訟法第二百五十五条によるのだ。この勾留は十日以内に検事が事件を起訴するか、不起訴とするかに決定しなければならないのだ。これは同法第二百五十七条第一項に定めてある。いいか、君、勝負はこの十日間だよ。十日のきれ目に僕は君を起訴するかも知れん。しかし或は不起訴として君を釈放するかもしれない。天下の分け目だ」