Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さつじんめいろ

殺人迷路

江戸川 乱歩

Lesen Sie 殺人迷路 (さつじんめいろ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.041 Zeichen · 17 Bildschirme

Aozora Bunko

「それも一つの考え方だね。で、このドアの外には足跡は残っていなかったのですか」

「それだよ」署長は得意げに答える。「実にハッキリ残っているのだ。しかも足跡以上のものまでもね」

「ホウ、足跡以上のもの? 一体何です」

「マア、君の目で見てくれ給え。表口から靴をはいて外側へ廻ることにしよう」

署長は云いながら、もう玄関の方へ歩き出していた。

建物をグルッと迂廻して、例の裏口のドアの外側へ来て見ると、如何にも、その辺は海岸の白砂と黒い土との混り合ったような、シットリと湿った土地であったから、往復の靴跡がハッキリ残っていた。それに往来から離れた人通りのない場所なので、その犯人のものと覚しき一種の靴跡の外は、犬の足跡さえもついていないのだ。そこに一人の巡査が立番をしていた。野次馬の為に証拠の靴跡を乱されまい用心であろう。

「型を取って較べて見たが、無論これはドアの内側のものと寸分違わないのです。犯人はここから入って、ここから帰って行ったのです。ところで、我々はこの靴跡を追って、半丁ばかり歩いて見なければなりません」

「そこに靴跡以上のものがあるって訳だね」

正岡警部が先廻りをして云う。