Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)

「母の膝の上に」(紹介並短評)

宮本 百合子

Lesen Sie 「母の膝の上に」(紹介並短評) (「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.661 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

すてた仕事を忘れ切る丈の集注を行おうとしました。彼女は早速今迄の家庭教師を解雇し、自分で子供達に本を読んでやり、散歩に伴をし、遊び仲間に入ろうとしました。が、近頃の子供は何と云う変ったことでしょう。

ロザリーは、九ツの男の子が、物語に対して「そんなことは嘘ですよ。詰らない!  春、夏、秋、冬の花が一どきに咲くなんて! 温帯や寒帯の植物は、熱帯になんかありません。僕知ってらあ」と云う風です。

可愛い女の子のドラは、ロザリー自身が熱中して聞いたお話に、つまらなそうな表情を示します。まるで空想のない、まるで感興のない子供達。ロザリーが選んでつけた学問のある家庭教師は、真理、事実の外何も子供達に教えなかったのでしょうか。

彼等は、外から見ては一点非のうちどころのないばかりか、その怜悧らしい、訓練のある挙止は快いものです。けれども、彼等の母ロザリーは、暫く彼等と朝夕を倶にして見ると、いくら食べても満足することのない見事な料理を押しつけられているような奇怪な空虚さを感じました。彼女が求めていたものは、ありません。

フィールド銀行と云うものが、又ロザリーの心に這入って来ました。