Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
Lesen Sie 比較神話学 (ひかくしんわがく) von 高木 敏雄 (たかぎとしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.624 Zeichen · 348 Bildschirme
火照ノ命の怒は、尋常の怒に非ず。御佩之十拳剱を破りて、五百の鉤を作りて、償えども許さず。更に一千の鉤を作りて償えども許さず。猶そのもとの鉤を得んと主張して止まず。もとの鉤は、遂に得可からず。之を得ざれば、兄神の怒は釈く可からず。為さん術を知らず、海辺に泣き悲しむ。是に於て彦火々出見ノ命の境遇殆んど、困窮に達し、前途殆んど一点の光明なし。大国主神がその八十兄弟に苦しめられしと、其趣頗る相似たり。
此の如きは、神話的英雄の伝記の初葉に於て、屡ば見る所の現象にして、試に希臘紳話に就て云わばツォイスの子アポロ神に於て然たり、人文神話の英雄ヘラクレスに於て、またその然るを見る。然れども、将来に於て、偉大なる英雄たる可き運命を有し、絶大の事業を完成す可き、重任を負える神に於ては、そのはじめの歴史は、决して其儘に、永く続く可きに非ず。久しからずして、運命の波は、其方向を転じ、東天の黒雲を排して、赫々たる太陽の、その麗わしき姿を、中天に示し、生命の光を放って、地上の万物を恵むが如く、甞て逆境に沈淪して、前途殆んど、一点の光明を有せざりし神は、すべての困難を排し、凡ての障碍を破りて、国家生民の為めに国民の人文の為めに、次第に其偉大なる性質を発展するに至る。