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Japanische Klassiker mit Furigana

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みずがめ

水甕

豊島 与志雄

Lesen Sie 水甕 (みずがめ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.082 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

全く、迷惑はどこにもかけませんさ。……ただの酒さえ飲まなけりゃあ、酔っ払って地面に寝ても、雲の上に寝てるようなもんですからな。」

ただの酒さえ……のそのことが、またあちらの男の気に障ったと見えて、彼はそれに絡んでまた突っかかってきました。

その時、仁木はふと立ち上って、二人の顔を一度にじっと見据えました。――先刻から主人はあちらに背を向けて、こちらの男に、もう相手になるなと、目配せをしたり合図したりしていました。それに明らかに気付きながら、こちらの男はやはり、卑屈な応対を続けていました。しかも彼は、相手より体力もありそうだし、一段上の太々しいところを具えていました。あちらの男ばかりでなく、こちらの男に於ても、なにか下心あっての道化た応対のようでした。それを仁木は見て取りました。そしてそれらの狡猾なからくりに、仁木は突然嘔き気に似た憤りを覚えました。その時にもう、仁木は我知らず突っ立っていました。

彼はちょっと、ふらふらと眩暈に似た気持ちがしました。それから、葦簀囲いのその狭い屋内に、自分自身を巨人のように感じました。油の煮立ってる黒い揚げ鍋、小皿物をこさえる俎板や庖丁、酒瓶やコップなど、器具類が玩具のように見えました。