Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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すいばんのおうさま

水盤の王さま

小川 未明

Lesen Sie 水盤の王さま (すいばんのおうさま) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 1.953 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

後から、その子供のように、小さな五ひきの金魚が泳いでいたのです。これがため水盤の中までが明るくなったのであります。

「兄さん、ほんとうに楽しそうなのね。」と、妹は、水盤の中をのぞいていいました。

「今度、金魚屋がきたら、もっと大きいのを買って入れよう。」と、兄はちょうど、金魚の背中が日の光に輝いているのを見ながらいいました。

「けんかをしないでしょうか?」と、妹は、そのことを気遣ったのであります。しかし、兄は、もっと美しい金魚を買って入れるということより、ほかのことは考えていませんでした。

「金魚やい――金魚やい――。」

二度めに、金魚屋がやってきたときに、兄は、お母さんから三びきの大きい金魚を買ってもらいました。それらは、いままでいた大きな金魚よりも、みんな大きかったのです。かえって、水盤の中はそうぞうしくなりました。けれど、去年からいた一ぴきの金魚は、この家は、やはり自分の家だというふうに、悠々として水の面を泳いでいました。五ひきの小さな金魚は、おそれたのであるか、すみの方に寄ってじっとしていました。三びきの新しく仲間入りをした金魚のうち二ひきは、ちょいとようすが変わったので驚いたというふうで、ぼんやりとしていましたが、その中一ぴきは生まれつきの乱暴者とみえて、遠慮もなく水の中を走りまわっていました。