Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
すいばんのおうさま
水盤の王さま
小川 未明
Lesen Sie 水盤の王さま (すいばんのおうさま) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 1.953 Zeichen · 4 Bildschirme
暮れ方、妹は、末の弟をつれて夜店を見にいって、帰りに三寸ばかりの強そうな赤と黒と斑のこいを二ひき買ってきました。そして、それを水盤の中に放ったのです。
月の照らす下で、水面にさざなみをたてて、こいの跳る音を聞きました。それから四、五日もたつと、三びきの金魚は、みんなこいのために、つつかれて殺されてしまいました。後には、二ひきのこいだけが元気よく泳ぎまわっていました。
「とうとう、こいが天下を取ってしまった。」と、兄はいいました。
「ほんとうに憎いこいですこと。」と、妹はいいました。
一日、兄は留守でした。妹は憎らしいこいだからといって、毎日換えてやる水を怠りました。たった、一日でしたけれど、あつい日であったもので、水が煮えて、さすがに威張っていたこいも死んでしまいました。そのときからすでに幾日もたちました。いまだに水盤の中はだれの天下でもなく、まったく空になっています。