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Japanische Klassiker mit Furigana

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みずとりてい

水鳥亭

坂口 安吾

Lesen Sie 水鳥亭 (みずとりてい) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.705 Zeichen · 62 Bildschirme

Aozora Bunko

戦国乱世には、皇居の塀や国宝の仏像で煖をとります。庶民は、仕方のないものです。私の本も、おなじ運命かも知れません」

野口は益々感服して首をふり、あきらめて、ふりむいた。

信子と克子は正月の休みに大伯母のもとへ行ったまま、学校へは診断書を送って、再び東京へ戻らなかった。

三月十日の空襲に、亮作も野口も焼けだされた。しかし、命は助かった。

亮作は大本営発表や、新聞などの景気のいい言いぐさを信用していたし、それまでの空襲の被害が少いので、タカをくくって、防空壕もつくらなかった。もっとも、彼の住むあたりは、土を掘ると水がわくので、手軽に防空壕もつくれなかった。

亮作は家財を一物も助けることが不可能であった。それでも命の助かったのがフシギなくらいであった。

この夜の空襲は、敵機が投弾を開始して諸方に火の手があがってから、ようやく空襲警報がでた始末で、亮作が身支度を終らぬうちに、バクダンの凄い落下音がせまりはじめた。それでも彼はまだ空襲の怖しさを知らなかったので、身支度だけは終ることができたし、現金の小さな包みを腹にまきつけることも出来たのである。

外へでると、火の手がせまっていた。