Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひょうが
氷河
黒島 伝治
Lesen Sie 氷河 (ひょうが) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.824 Zeichen · 42 Bildschirme
「俺もひとつ、軽い負傷をしてやるかな。」
彼は、ひそかに考えた。彼はシベリアにあきてしまった。パルチザンと鉄砲で撃ち合いをやり、村を焼き、彼等を捕えて、白衛軍に引渡す、そういうことにあきてしまった。白軍の頭領のカルムイコフは、引渡された過激派の捕虜を虐殺して埋没した。森の中にはカルムイコフが捕虜を殺したあとを分らなくするために血に染った雪を靴で蹴散らしてあった。その附近には、大きいのや、小さいのや、いろいろな靴のあとが雪の上に無数に入り乱れて印されていた。森をなお、奥の方へ二つの靴が、全力をあげて馳せ逃げたあともあった。だら/\流れ出た血が所々途絶え、また、所々、点々や、太い線をなして、靴あとに添うて走っていた。恐らく刃を打ちこまれた捕虜が必死に逃げのびたのだろう。足あとは血を引いて、一町ばかり行って、そこで樹々の間を右に折れ、左に曲り、うねりうねってある白樺の下で全く途絶えていた。そこの雪は、さん/″\に蹴ちらされ、踏みにじられ汚されていた。凍ったかち/\の雪に、血が岩にしみこんだようになっていた。捕虜は生きのがれようとあるだけの力を搾って抵抗したのだろう。