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Japanische Klassiker mit Furigana

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くつかけより

沓掛より

寺田 寅彦

Lesen Sie 沓掛より (くつかけより) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.751 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

である。ノリ・タンゲレは「さわられるのがいや」である。どんな植物だか知りたいと思いながら、ついついそのままになっていた。ところが、ここへ来てある朝「黄つりふね草」を見つけて、図鑑と引き合わせてみると、なんと、これがすなわち紛れもない「かんしゃく持ちのさわるな草」であったのである。そこでさっそくその有名な実を捜したが一つも見当たらない。時候がちがうのか、それとも実が実として存在する期間が短く、実がなるや否や爆裂して木っ葉みじんになるためなのか、どうか、よく確かめようと思っているうちに帰京の期が迫って果たさなかった。ただこの見ぬ恋の「かんしゃく草」にめぐり会い、その花だけでもつかまえ得たことに人知れぬ喜びを感じている次第である。

「あの草は、どれでもみんな二枚ずつ葉が紅葉している」と言って子供が注意したのを調べてみると、それは「たかとうだい」という植物であった。よく見ると必ずしも二枚とは限らないが、しかし数十の柳のような葉の二枚だけ紅葉しているのが多いということだけは事実であった。そうしてその二枚が必ずしも茎の上端とか下端でなく、中途の高さにあるのは全く不可思議である。