Japanische Klassiker mit Furigana
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あぶらじごく
油地獄
斎藤 緑雨
Lesen Sie 油地獄 (あぶらじごく) von 斎藤 緑雨 (さいとうりょくう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.624 Zeichen · 69 Bildschirme
ようだが、貞之進は全体が何事とも分らない、聞けば縁結びというものだそうだ。あなたは何性と突然に小歌に問れて、貞之進は素より知らないことゆえ知らぬと云えば、歌ちゃんはと婢が横合から口を入れると、儂は火なの、じゃア十八で九紫だね、能く分ってね、それでも儂が二黒だから二つ下で勘定が仕易いからさ、そんならあなたは三碧だワ、そうお若いのねえ廿一ですねと、貞之進の顔を新しそうに見たのは、年より老けて居るとでも思ったことか、歌ちゃんあれは、あれッて何、おとぼけでない彼れさ、知らないよ、知らないはずがあるものかねと叱るように早口に云えば、実は七赤儂とは極不可ないの、その不可ないのが可のだろう、時々厭になッちまうことがあるワ、勝手を云って居るよと、談話は逐に婢との遣取りと成ってしまったが、貞之進はその間も始終耳を離さず聞いて居て、今にも胸の雲に例の竜が躍ろうとした処へ、上ましょうかと云って小歌が自分の煙草を吸附けて出したので、幸なるかな竜はその煙につゝまれて、いつしか影は見えなくなった。
帰ってから貞之進は性の星のということがなお耳に残り、机の抽斗を明けて彼写真を出そうとする