Japanische Klassiker mit Furigana
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なみあらくとも
波荒くとも
小川 未明
Lesen Sie 波荒くとも (なみあらくとも) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.368 Zeichen · 11 Bildschirme
四
みんな日本人ですもの……。」
彼女は、自分の心配が、つまらない心配であることを知ったのであります。
四
ここは、町に近い郊外でした。ある長屋の一軒では、父の帰りを待っている少年がありました。いつもいまごろは、弁当箱を下げて会社からもどってくる父親の姿を彼方の道の上に見るのであるが、今日は、まだそれらしい姿が見えません。
「早く帰っていらっしゃればいいに、三ちゃんが、病気できているのになあ。」と、少年は気をもんでいました。仕事の都合で二電車ばかりおくれた父親は、黒の外套に、鳥打帽をかぶって急いできました。むかえに出ている倅を見つけると、
「吉雄や待っていたのか、さあ、寒いからお家へ入んな。」といいました。
「三ちゃんが、病気になってきて寝ているよ。朝、自転車で走っているうちに、気分がわるくなって、たおれたんだって。」
「なに、道でたおれたんだって? どんなぐあいだ、医者に見てもらったか。」と、父親は、驚きました。
「工場の医者に見てもらったのだって、お薬びんを持ってきたよ。」
「熱が高いか。」と、父親は、急き込んで聞きました。
「お母さんが氷まくらをしてあげたら、すこし下がったようだ。