Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
〔『しなしそうとにほん』しょはん〕まえがき
津田左右吉歴史論集
津田 左右吉
Lesen Sie 津田左右吉歴史論集 (〔『しなしそうとにほん』しょはん〕まえがき) von 津田 左右吉 (つだそうきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.004 Zeichen · 156 Bildschirme
それで、そういうことを知るために役にたちそうな書物を何によらず読んでみることにしたが、そのころには、版本でも現代式の活字本の覆刻が少ししかできていず、また写本のままで伝わっているものが多かったので、読みたいものを手がるに手に入れることができなかった。勿論、珍本とか人の知らないようなものとかも読もうとしたのではなく、だれでも一応は読むべきはずの、ごくありふれた本を見ようとしたのであるが、貧乏生活をしていたので、そういう書物を買う余裕すらもなかったのである。それで、ウエノの図書館を利用する外に方法がないと思い、学校から帰ると、夜にかけて、殆ど毎日のようにそこに通った。三十三年から三十六年ころまでそれが続いたように思う。図書館が音楽学校の前にあって、小さな木造の閲覧室をもっていたころのことである。ただいわゆるエド文学に関するものは、活字の覆刻本がかなり出ていたので、そういうものだけはどうかこうかじぶんの書物でまにあわせることができた。
ここでしばらくこの時から十年あまり前のことをふりかえってみる。ぼくは明治二十三(一八九〇)年に東京に出て来て、今の早大の前身である東京専門学校の政治科に入り、一年半ばかりいて、翌二十四年にそこを卒業したことになっている。