Japanische Klassiker mit Furigana
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〔『しなしそうとにほん』しょはん〕まえがき
津田左右吉歴史論集
津田 左右吉
Lesen Sie 津田左右吉歴史論集 (〔『しなしそうとにほん』しょはん〕まえがき) von 津田 左右吉 (つだそうきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.004 Zeichen · 156 Bildschirme
理窟ではなくて、彼みずから実際耳に聴くこれらの音によってそれぞれの色を幻視したのかも知れぬ。だから人によっては音の高低を色で感じることができないにも限るまい。けれどもリムバウが見る母音の色はリムバウ自身だけのことで他人にとってはAが白でEが赤だと感ずるかも知れない。あるいは全く音によって色を見ることのできないものもあろう。従って音と色とのこんな配当は畢竟勝手次第の独りぎめであって、何人にも同じように感じさせる普遍性がない。だから芸術の資料としては価値の少いものである。
しかし、これは一つの音と一つの色との関係であるが、音が変化しつつ連続して旋律をなす場合に、それに応じて色が絶え間なしに変ってゆくとしたら、旋律としては耳に快い音の連続が、色に化した場合に目に快いかどうか。旋律には調子があり音程があり、またリズムがあって、それで変化しつつも統一せられてゆくが、絶えず変化する色彩にそういう統一ができるかどうか。多分は目茶苦茶なものになりそうである。本来目に見る色は共存的関係において諧調が成り立つものであって、音声のように連続的な旋律をなすべきものでないからである。