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Japanische Klassiker mit Furigana

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うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme

Aozora Bunko

「貴様だな、昨夜飛行甲板の上いっぱいに、ペンキでいたずら書をやったのは」

「そんなことを――」

「黙れ。貴様の手首にくっついている黒ペンキが、なにもかも白状しているぞ。なぜあんなことをやった。これ、こっちへ顔を見せろ」

といったが、その時スミス中尉の心臓はどきっととまりそうになった。

「あっ、貴様はこの前の怪中国人!」

中尉は、リット少将に眼くばせすると同時に、非常呼集の笛をひょうひょうと吹いた。

それに応じて、廊下にどやどやと入りみだれた靴音が近づいてきた。警備隊員が銃をもって駈けつける音だ。

いまはこれまでと、川上機関大尉は観念した。この敵をなぐり殺すことなどは、さしてむつかしいことではないが、自分にはもうすこし果さなければならぬ重大任務がある。ここは一刻も早く逃げることだ。

だが警備隊員はすでに入口にせまっている。ほかに出口はない。リット少将もスミス中尉もピストルを持っているだろう。とすると遂に袋の鼠となりはてたのか。

(捨身だ!)

とっさに肚をきめた川上機関大尉は、

「えい!」

と叫んで身をしずめた。

「うーむ」

スミス中尉は脾腹をおさえ、その場に倒れた。