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Japanische Klassiker mit Furigana

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うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme

Aozora Bunko

彼の体を弾丸のごとく縮め、硝子窓の真中めがけてぶっつけたのであった。いや、ぶっつけたのではなくて、その大きな窓硝子を全身でもってうちやぶり、外へとびだして行ったのであった。

がちゃん、がらがらがら。

ひどい音だ。その音が、リット少将の耳にはいった時は、機関大尉は、硝子の破片もろとも、窓の外へおどり越えていたのであった。

二枚の板片――彼が両手にしっかと持っていたその板片は、この大冒険にあたって、彼の顔面がじかに窓硝子に当って大怪我をするのを安全にふせいだのであった。

機関学校時代、機械体操にかけては級中に鳴りひびいた川上機関大尉であればこそできた離れ業であった。

「ああ!」

「おお!」

さすがのリット少将も、また警備隊員達も、この早業にすっかり胆をつぶしてしまって、藁人形のように窓硝子の穴を呆然とみつめるばかりであった。

杉田二等水兵は、胸がすーっとした。そして、

「おお!」と、思わずうなった。こんな痛快なことがまたとあろうか。もう死んだものと諦めた刹那に、ぱっと生きかえったのである。死中に活を求める。これこそ日本にのみ伝わる武芸の神秘であった。

「おい、お前たち、なにをしている。