Japanische Klassiker mit Furigana
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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme
どの告示板の前にも、黒山のような人だかりだった。
「賞金二万ポンドだって? うわーっ、おっそろしい大金だな」
「それだけ貰えると、故郷へとんでかえって、山や川のある広い土地を買いとり、それから美しいお姫さまを娶って、俺は世界一の幸福な王様になれるよ。うわーっ、気が変になりそうだ」
「おお、俺も気が変になりそうだ。誰か俺の体をおさえていてくんな、俺が暴れだすといけないから……」
と、たいへんな騒がはじまった。
告示板には、川上機関大尉の写真こそ出ていなかったが、その人相や背の高さ、それから皮膚の色や服装などもくわしく記されていたので、飛行島の人たちは、それをいそがしくノートにとったり、文字の読めない連中は、人に読んでもらったりして、めいめい川上機関大尉の顔をいろいろに想像して、胸の中におさめた。
それからさきが、またたいへんであった。
飛行島の人たちは、もうこれまでのように、甲板や通路の上を、のんきに大手をふって歩けなくなった。向こうから来る人影があれば、彼奴こそお尋者のカワカミではないかと思い、いざといえば相手の上におどりかかろうと、泥棒猫のような変な恰好ですれちがうのであった。