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Japanische Klassiker mit Furigana

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うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme

Aozora Bunko

折よく飛行島は出航準備で島内の警戒がゆるんだので、二人の隠れ場所は安全となったが、それは一時のことである。彼等の運命は、依然として風前の灯であった。

だが日東男児は、いかなる危険をも恐れない。いかなる艱難も、よくこれを凌ぐのである。ことに川上機関大尉には、まだはたしおわらない大任務があった。それは飛行島の偵察だ。いやそればかりではない。彼は一命を賭して、飛行島の爆沈を計画しているのであった。この恐るべき大飛行島を、このまま祖国の近海に近づけては、たまるものではない。二十インチの巨砲群、八十台にあまる重爆機隊、そういうものの狙の前に、一天万乗の君まします帝都東京をはじめ、祖国の地を曝させてはたいへんである。一命のあらんかぎり、彼は飛行島の爆破を断行する決心だったのである。

杉田二等水兵は、上官の後を慕ってこの飛行島に泳ぎついたが、上官のこの大決心を察していた。彼は上官の腕となり脚となって働こうと思っていた。しかし不幸にも敵弾をうけて、今では平生の十分の一の力もない。自分が生きていたのでは、川上機関大尉が、自由に活動できない。この上は無念ながら、せめて自殺して、大尉の足手まといになることを避けたいと思ったが、早くもそれを悟った川上は、杉田二等水兵をきびしく叱りつけ、そして励ましているのだった。