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Japanische Klassiker mit Furigana

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うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme

Aozora Bunko

無電を出すことをお許しになりませんと、わが大戦隊はいざというときに、大混乱をおこすおそれがあります」

「いや、無電を出すことを許せば、わが飛行島大戦隊の在所を、敵に知らせるようなものじゃ。そいつは絶対に許すことができぬ」

リット提督はこのへんで、やっとふだんの提督らしい威厳をとりもどしたようであった。

「はあ、分かりました」

スミス中尉は、やむを得ないという顔をして、

「では当直へ、そのように伝達いたします」

「うむ」

スミス中尉が、室を出てゆこうとした時、

「ああスミス中尉。ちょっと待て」と提督は声をかけた。

「はあ、何か御用でありますか」

「わしは今夜司令塔へ詰めようと思う。だからあと三十分も経ったら、ここへ迎えにきてくれんか」

「はい、かしこまりました。すると今夜はもうお寝みにならないのですか」

「うん、わしは今夜、もう寝るのはよした」

「御尤もです。私も今夜あたり、どうも何か起りそうな気がしてなりません。提督が司令塔にお詰めくだされば、わが飛行島の当直全員もたいへん心丈夫です」

スミス中尉は、提督が悪夢におびえて睡られなくなったのだとは知らないから、リット提督が司令塔へ出かけるようでは、今夜はよほど警戒しなければならぬわけがあるのだと思った。