Japanische Klassiker mit Furigana
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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Lesen Sie 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.009 Zeichen · 249 Bildschirme
あれに飛行島が見えます。あ、なんという惨状!」
さすがの長谷部少佐も、あまりの無慚な飛行島の有様に眼を蔽いたいほどだった。
「うむ、こいつにほんとうに向かって来られては、わが艦隊も相当苦戦に陥ったであろう。おお長谷部少佐、あれを見よ。飛行島はしずかに沈没してゆくぞ。今のうちに、例の川上等を捜索してはどうだ」
「は。では直ちに出かけることにしましょう」
駆逐艦清風は、速力をゆるめて、静止へ――。モーター・ボートが、舷側からおろされた。長谷部少佐を指揮官として、決死の戦闘員十五名がのりこんだ。ボートは巧みに本艦をはなれ、舳を飛行島に向け、水煙をたてて驀進してゆく。
長谷部少佐は、船首に立って、友の姿はいずこぞと海面を流るる死体の一つ一つに注意をくばる。
「あ、日本刀の鞘みたいなものを背負っているのが、左舷前方に見えます」
突然眼のさとい水兵が叫んだ。
「日本刀を背に? どこだ」
「指揮官、あれです」長谷部少佐は、水兵の指す海面を見た。扉か卓子かわからないが、とにかく大きな板片の上に、背中に黒鞘を背負ってうつぶしている半裸体の人間があった。
「おお、あれだ。早く」