Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
「そら、やつは受け取ったぞ!」藤原が低い力のある声で言った。
「フン、フン」船長は軽蔑しきった心持ちを鼻から吹き出した。が、第六の条項、深夜サンパンを船長の「私用」では漕がない、と言う点に至っては彼は鼻を鳴らすことをやめた。これは彼自身に関することであった。由々しい大事であった。
「セーラーを呼べ!」船長は無視するわけには行かなかった。無視すれば船も動かないだろうし、横浜で正月もできないし、それに、彼のサンパンに対して、文句をつけるとは全く、けしからぬのであった。
船長は、スタンバイの命令を出しっ放して、サロンへはいって、そこで、水夫らを「とっちめ」てやろうと待ち構えた。船員手帳は、チーフメーツに持って来さして、テーブルの上へ積み上げた。
かわいそうに、ボースンと大工は、フォックスルで鼻水を凍らせていた。
機関長はエンジンへはいって、ハンドルへ、手をかけて待っていた。
蒸気は、どんどん上がって来た。セーフチィヴァイヴァルヴが、吹きそうになって来た。サロンのテーブルにはメーツが船長の両側に並んだ。チーフ、セコンド、サードと。
ボーイはおもてへ飛んで行った。