Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
「ふん、ストキとは倉庫番てことだ。倉庫番は倉庫の番さえしてりゃ、それで沢山だろう」と、彼は答えた。
――それ以来、どうも、おれは水夫たちの仲間からまでも受けがよくない――と、さびしそうに、ストキは考えた。
二
船のエンジンはフルスピードをかけていたが、風と浪とで速力がまるで出なかった。未明に出帆したのに、夕方になってもまだ津軽海峡沖を抜け切らなかった。
その夜、高等船員側では室蘭へ引きかえそうかとの相談も行なわれたが、それは実行されるには至らなかった。
水夫たちは、暴風雪がだんだん猛烈になって来るにつれて、その作業も平常とは趣を異にし初めた。船体は保険マーク以上に沈んでいるので、充分に抵抗的であって、波浪は一つも残らずデッキへと打ち上げた。そしてデッキは一面の海になってしまった。すくい込む水はなかなか小さな排水口から急には出て行かなかった。デッキには、ハッチの上を通るように、ライフライン(命綱)が張られた。いつデッキを通ろうと試みても、そこは外海と何ら異なるところはないからであった。
浪はその山と山との間に船をはさんでしまう。その谷になった部分が船のヘッドから胴体へ進む時、次の山の部分がヘッドに打ちあたる。