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Japanische Klassiker mit Furigana

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うみにいくるひとびと

海に生くる人々

葉山 嘉樹

Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme

Aozora Bunko

「全く、人は見かけによらないものだ!」

「え、どうだいボースン?」今度は藤原がぼんやりしてるボースンにきいた。

「え、ああ、おれあぼんやりしてたよ」彼はほんとにぼんやりしていた。

「冗談じゃないぜ、しっかりしてくれよ。皆大汗で働いてるんじゃないか」

西沢と小倉と宇野と波田と、この四人は交渉条件のことについて、何かしきりに話し合っていた。

そこへテーブルの上へ、機関部のボーイ長が、紙っきれを持って来て載せた。そして「これを機関部から」といってそのまま、逃げるようにして飛んで行った。

西沢は、その紙っきれを開いて見た。

フントウ ヲ シャス、セイコー ヲ イノル、キカンブカフ 一ドー セーラー ショクン

と電報文みたいに片仮名で書いてあった。

彼らはそれを見て、戸口の方を向いて、手をあげて合図をした。

「徹底的にやれ、罷業になれば、火は焚かんから」戸口の外からだれかが怒鳴った。

四人はそれを藤原に見せた。彼は「ありがとう」と叫ぶのを忘れなかった。

やがて、船長室に密議を凝らしに行ったメーツらはサロンへ引っかえして来た。

要求条件には念入りにも、船長と、チーフメーツとの判が並べておしてあった。