Japanische Klassiker mit Furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lesen Sie 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 161.305 Zeichen · 321 Bildschirme
労働者は、自由や幸福や、人間性が、賃銀を得つつある間に自分に与えられ、あるいは自分からそれを得ようとすることが、全然不可能なことであることを知るようになる。人間が牛肉を食うと同じように、人間が人間を食う時代の存続する限り、労働者は、その生命が軛の下にあることを自覚しなければならない。水夫らは、そんなふうなことを感じた。と思うと、そのすぐ次には「おれ一人でいくらあせって見ても始まらない話だ、坊主でも女郎買いをするではないか、おれらは人間の中のくず扱いにされているんだ」と、社会が自分に強制するところの職分及び生活範囲を、自分から容認してしまうのであった。
彼らは、陸でも、これより月給がいいのに、おれは海の上でなぜこんなに少ないのだろう。おれも陸に上がって働けないだろうか、とても働けまい。口があるまい。と、彼らは法則どおりに思い込んでいるのであった。
ボースンが「とも」から帰って来た。そして「特に今日は休暇を与える」といったことを伝えた。
この報告は、何らの批評もなく皆に受け入れられ、喜ばれた。
「ばかにしてやがらあ『特に』だとよ」と、うれしそうに叫びながら、だれもが、何をするためにともわからずに、そのベッドへと駆け込んで行った。